
退職代行サービスを検討していると、「労働組合が運営している退職代行」という言葉をよく目にしませんか?
一般企業が提供する退職代行と比べて、労働組合が運営する退職代行は法的な交渉権限を持っているため、安心感の面で多くの利用者に選ばれています。
この記事では、そんな「労働組合が運営する退職代行サービス」に着目して、おすすめのサービスや利用する注意点を分かりやすく解説します。
労働組合とは?
厚生労働省によると、「労働者が主体となって自主的に労働条件の維持・改善や経済的地位の向上を目的として組織する団体」と定義されており、分かりやすく言えば“働く人が集まって声をあげ、よりよい職場環境を目指すためのチーム”のようなものです。
一人では言いにくいことも、仲間と一緒なら会社にしっかり伝えられる—そんな支え合いの仕組みが労働組合です。
労働組合運営の退職代行の特徴
退職代行は民間運営・労働組合運営・弁護士運営の3種類に大別されます。ここでは他2種類の退職代行サービスと比較しつつ労働組合運営の特徴について理解を深めましょう。
1. 民間運営との違いは「交渉ができるかどうか」
民間運営の業者との大きな違いは、有給消化や退職日の調整などの「交渉」ができる点です。
労働組合には、団体交渉権や団結権といった法的な権利があるため、会社と正式に交渉の場を持つことが認められています。
一方、民間の退職代行業者にはそのような権限がなく、退職希望者の意思を伝達するまでにとどまり「交渉」はできません。
POINT
民間企業が労働組合と「提携」することで「交渉可能」としている退職代行サービスも増えていますが、非弁行為(弁護士法違反)に該当する可能性があるとも言われています。
ここについては現時点で見解が分かれているため、不安がある方は、「労働組合運営」か「弁護士運営」の退職代行サービスを利用する方が安心です。
2.弁護士運営との違い
弁護士運営の退職代行サービスは、万が一訴訟に発展した場合でも代理人としてのサポートを継続してもらえます。一方で、労働組合運営のサービスでは法的なサポートまでは対応できません。
その分、弁護士運営のサービスは依頼費用が高くなる傾向があります。
3.相場
労働組合が運営する退職代行サービスの相場は、おおよそ2万5千円〜3万円です。
民間企業によるサービスは1万円〜3万円、弁護士に依頼する場合は5万円〜10万円が目安となっており、労働組合の料金はちょうどその中間あたりといえます。
労働組合運営の退職代行を選ぶメリット
ここまでの内容を踏まえて、労働組合に依頼するメリットを整理しました。
有給休暇や残業代の交渉が可能
労働組合法により会社との交渉権が認められているため、退職日・有給の取得・未払い残業代の請求なども対応可能です。
違法性のリスクがない
民間業者が交渉を行うと違法になる恐れがありますが、労働組合であれば合法的に交渉ができます。
安心して任せられる体制
全国対応・土日対応・LINEでのやり取りなど、サポート体制が整っているサービスが多いのも魅力です。
弁護士運営に依頼するよりも安い
交渉ができる点は同じでも、弁護士運営より労働組合運営のサービスは比較的リーズナブルです。
労働組合運営の退職代行を選ぶデメリット
デメリットは、民間運営のサービスに比べて料金がやや高めな点と、弁護士運営のサービスほど法的なサポートが手厚くない点です。
労働組合が運営する退職代行サービス
労働組合が運営する退職代行サービスをまとめました。
1、退職代行ガーディアン|口コミ高評価継続中

24時間受付☆有給交渉可能
こんな人におすすめ!
✅今すぐ相談したい
✅有給消化して辞めたい・有給が無いけどすぐに辞めたい
✅非弁行為が不安だけど弁護士に依頼する予算がない
退職代行ガーディアンは、東京都労働委員会に認証されている法適合の合同労働組合が「運営」する退職代行サービスです。
労働組合は団体交渉(※)を有するため会社との交渉力が強く、より依頼者の希望に応じた退職プロセスを実現してもらえる点が魅力です。
24時間365日の対応体制で、急な退職希望にもフレキシブルに対応してもらえます。
※労働条件や職場環境の改善を求めて会社と話し合うことができる法律で認められた権利
運営 | 労働組合法人「東京労働経済組合」 |
料金 | 24,800円 |
支払い方法 | 銀行振込 クレジットカード払い |
2、退職代行ネルサポ|業界内トップクラスの低価格

累計退職者5,000人突破
こんな人におすすめ
✅予算を20,000円以内に抑えたい方
✅回数無制限でじっくり相談したい方
✅内定辞退代行を希望の方
退職代行ネルサポは、ネルサポート株式会社が運営する退職支援サービスです。
料金設定は一律15,000円となっており、退職代行業界の中でもトップクラスの低価格帯です。正社員やアルバイト、パートタイマーなど、雇用形態に関わらず追加費用はかかりません。
また、退職代行ネルサポを運営するネルサポート株式会社は、人材紹介会社と提携しており、転職支援も行っています。
退職代行ネルサポ経由で転職した場合、50,000円の報奨金がもらえます。
運営 | 合同労働組合ユニオンネルサポート |
料金 | 15,000円 |
支払い方法 | 銀行振り込み クレジットカード払い |
3、退職代行SARABA|100%返金保証

100%返金保証
こんな人におすすめ
✅全額返金保証付きで安心したい方
✅相談当日に即代行してほしい方
✅転職サポートを求める方
退職代行SARABAの料金は、一律24,000円と比較的安い価格帯に設定されています。また、有給休暇の申請サポートも行っているため、円滑な退職を望む人にも適しています。
24時間365日対応の電話相談(フリーダイヤル)が可能で、他サービスで一般的なLINEやメールの問い合わせに加え、直接会話して相談ができます。
退職代行SARABAの料金は、一律24,000円と比較的安い価格帯に設定されています。また、有給休暇の申請サポートも行っているため、円滑な退職を望む人にも適しています。
運営 | 退職代行SARABAユニオン |
料金 | 24,000円 |
支払い方法 | 銀行振込 クレジットカード払い |
4、退職代行リーガルジャパン|即日退職可能

即日退職可能
こんな人におすすめ
✅即日退職したい
✅退職届作成のサポートを受けたい
✅モバイル決済で支払いたい
退職代行リーガルジャパンは、労働組合「日本労働産業ユニオン」が運営している退職代行サービスです。
退職時の精神的な負担やトラブルへの対応ニーズが高まる中で登場したサービスのひとつで、2022年にサービスを開始した比較的新しい運営元です。
弁護士が直接運営に携わっているわけではありませんが、労働組合との連携や弁護士による監修体制が整っており、退職条件に関する交渉など法的に認められた範囲でのサポートが可能となっています。
運営 | 日本労働産業ユニオン |
料金 | 25,000円 ※別途、労働組合加入費2,000円 |
支払い方法 | 銀行振込 クレジットカード モバイル決済 |
5、男の退職代行|男性が選ぶNo.1退職代行

24時間受付☆実績6万件超
こんな人におすすめ!
✅男性の方
✅今すぐ相談したい
✅実績豊富で安心できるサービスを利用したい
✅有給消化や未払い給与を請求したい
男性専門の退職代行で第2位の女性専門の退職代行「私NEXT」と同じ運営元のため。こちらもJRAA (日本退職代行協会)の「特級認定」を取得。100以上の検査項目をクリアしています。
名前の通り男性専用で、24時間対応のため「明日から会社に行かない」を実現できます。
※出典:日本退職代行協会
運営 | 退職代行toNEXTユニオン |
料金 | アルバイト・パート:18,800 正社員:25,800 組合費別途¥1000) |
支払い方法 | 銀行振込 クレジットカード paidy翌月後払い |
6、わたしNEXT|女性が選ぶNo.1退職代行

24時間受付☆女性が選ぶNo.1
こんな人におすすめ!
✅女性の方
✅今すぐ相談したい
✅実績豊富で安心できるサービスを利用したい
✅有給消化や未払い給与を請求したい
「女性の退職代行わたしNEXT」は、女性専門の退職代行サービスです。
創業19年の長い歴史を持ち、6万件以上の実績や退職成功率100%を維持。また、日本退職代行協会の「特級認定」を取得しており、100以上の検査項目をクリアしています。
「女性が選ぶNo.1」「対応スピードNo.1」などの実績がある点は、安心して利用できる理由のひとつ。さらに、退職だけでなく転職サポートも提供しているため、将来を見据えたスムーズなキャリアチェンジが可能です。
- 日本退職代行協会とは?
- 退職代行サービス業界における利用者の保護と業界の活性化を目的に活動を行っている団体
※出典:日本退職代行協会
運営 | 退職代行toNEXTユニオン |
料金 | アルバイト・パート:18,800 正社員:25,800 組合費別途¥1000 |
支払い方法 | 銀行振込 クレジットカード paidy翌月後払い |
7、退職代行OITOMA|支払期限が申し込みから最長1か月

一律24000円☆無料相談受付中!
OITOMAがおすすめの人
✅支払いまで1カ月程度の猶予が欲しい方
✅引継ぎ書や退職届などの無料特典が欲しい方
退職代行OITOMAは労働組合日本通信ユニオンが運営する退職代行サービスです。手数料5000円(税込)で後払い制度が利用できますが、お申し込みから最長1か月での支払い期限があることを理解しておきましょう。
行政書士東京中央法務オフィスと提携しており、「弁護士監修の退職届」「業務引き継ぎ書のテンプレート」「無料転職サポート」など特典がもらえるにもかかわらず、24,000円とリーズナブルな料金も魅力の一つと言えるでしょう。
運営 | 労働組合運営日本通信ユニオン |
料金 | 24,000円 |
支払い方法 | クレジットカード |
選び方のポイント|失敗しないために見るべき3つの視点
1. 実績や口コミの有無
実績が豊富なサービスほど、多くのケースに対応してきたノウハウが蓄積されており、状況に応じた対応が期待できます。
実績数は公開しているサービスもあれば非公開のものもあるため、口コミや利用者の評価もあわせて確認することが大切です。信頼できるかどうかを総合的に判断しましょう。
2. 対応スピードとサポート体制
「今すぐ辞めたい」といった急ぎのケースでは、即日対応が可能かどうかが非常に重要です。
たとえば「夜中に相談したいけど、受付時間外で連絡できない…」といったことにならないよう、24時間対応しているサービスを選ぶのがおすすめです。
※深夜の相談実績も豊富な「退職代行モームリ」は、今すぐに連絡を取りたい方におすすめです
3. 後払い制度の有無
「依頼はしたけれど、キャンセルのタイミングを逃してしまい、費用だけが発生してしまった…」というトラブルを避けるためにも、後払いに対応しているサービスは人気を集めています。
金銭的な負担を抑えつつ、本当に辞められるかを見極めてから支払いができるので、安心感を重視する方は確認しておきましょう
まとめ:有給交渉も任せたいなら“労働組合型”一択
退職は人生の大きな節目です。
安心して退職したいなら、自分の求める条件にあわせて交渉してもらえる労働組合系のサービスは非常に心強い選択肢です。
料金や対応内容に差があるので、ぜひ本記事の比較表を参考に、自分に合ったサービスを選びましょう。

株式会社Amazia Link
LogsFix編集部
本記事はLogsFixを運営する株式会社Amazia Linkが企画・監修を行いました。