新卒で入社したものの、「もう辞めたい」と悩んでいませんか?しかし、どう伝えればいいのか、会社の反応が怖いなど、不安も大きいはずでしょう。そこで強い味方となってくれるのが退職代行サービスです。
この記事では、新卒でも利用できる退職代行の仕組みや選び方を丁寧に解説します。次なるステップに向けて、退職代行サービスの利用を考えてみてはいかがでしょうか。
新卒でも退職代行サービスを使っても問題ない!
新卒社員でも退職代行サービスを利用できます。
入社してすぐの退職に抵抗を感じる人もいますが、正当な理由がある場合は退職代行を使うことに問題はありません。むしろ、自分の健康や次のキャリアのために、早めに決断することが大切な場合もあるでしょう。
ただし、新卒でも、公務員や契約社員などは正社員と対応が異なるので、注意が必要です。
新卒で退職代行サービスを使うメリット
新卒で退職代行サービスを使う主なメリットは以下の通りです。
- 直接会社とやりとりする必要がない
- 最短で退職できる
- 退職の引き止めを回避できる
- 心理的な負担が軽減される
新卒社員は不要なストレスを避けつつ、スムーズに退職を進められます。退職代行サービスに申し込んだ時から、会社の上司や人事担当者と話す必要はなくなるので、心理面の負担も軽いでしょう。
自ら会社とやりとりをしなくて済む
退職代行サービスを使うと、自分で会社とやりとりをする必要がありません。
社会人経験が浅い新卒社員にとって、上司や人事担当者との退職交渉は心理的なプレッシャーが大きいのでこれは大きなメリットと言えます。
また、「お世話になった」という気持ちから、相手に直接退職の意思を伝えにくく、そのままズルズルと働き続けてしまうケースも考えられますが、退職代行サービスを利用すれば、こうしたことを気にせず退職手続きを進められます。
最短で辞めることができる
退職代行サービスを利用すると、最短での退職が可能になります。
通常、正社員は退職の意思を伝えてから2週間経過すれば法律上退職できます(民法627条に基づく)が、会社の慣行では1カ月前の申し出を求められることも多いです。
しかし、退職代行サービスを使えば、この期間を最小限に抑えられる可能性があります。新卒社員が長期間にわたって我慢して働くことは今後のキャリアにも悪影響を及ぼす可能性があるため、大きなメリットと言えるでしょう。
新卒で退職代行サービスを使うデメリット
新卒で退職代行サービスを使う主なデメリットは以下の通りです。
- 費用がかかる
- 転職の際に不利になる可能性がある
- 退職の経験を積めない
- 会社との関係が悪化する可能性がある
こうしたデメリットを理解したうえで、退職代行サービスを利用するといいでしょう。しかし、状況によってはメリットがデメリットを上回る場合もあります。個人の状況を踏まえて、慎重に判断することが大切です。
費用がかかる
退職代行サービスを利用する際のデメリットは、費用がかかることです。退職代行の費用は、サービスの運営元によって変わります。
一般的な料金相場は以下の通りです。
- 民間企業:1万円〜3万円
- 労働組合:2万5,000円〜4万円
- 弁護士:5万円〜10万円
新卒社員にとって、この金額は決して小さくありません。特に、退職理由が賃金未払いなど経済的なトラブルである場合、この費用負担がハードルとなる可能性があります。
ただ、一部の退職代行サービスでは「分割払い」や「後払い」のオプションを用意しています。すぐに支払える金額が少なければ、こうしたオプションを利用してもいいでしょう。
転職の際に不利になる可能性がある
退職代行サービスを利用して早期に退職すると、次の転職が不利になるかもしれません。「前職を短期間で退職した」という事実が、「すぐに辞めてしまう人」というイメージを転職先に与える可能性があるからです。
しかし、こうした影響を過度に心配する必要はありません。
退職代行サービスを利用したこと自体は、守秘義務により外部に漏れることはないからです。また、正当な理由や、やむを得ない事情での退職であれば、ほとんどの企業は理解を示すでしょう。
転職の際は、退職の理由を前向きに説明し、その経験から学んだことや今後のキャリアプランを明確に示すことが大切です。そうすることで「短期間での退職」というマイナス面を「自己成長の機会」として前向きにアピールすることができます。
退職代行サービスのデメリットについて詳しくはこちら:退職代行利用のデメリットとは?
新卒が退職代行サービスを使った方が良いケース
新卒が退職代行サービスを使った方が良いケースは以下の通りです。
- 当初聞いていた配属先と違う場所に配属され、通勤時間が大幅に増えた場合
- 約束されていたボーナスが支給されなかった場合
- 聞いていた業務内容と全く異なる仕事をさせられる場合
- 職場でパワハラやいじめに遭っている場合
- 会社が退職を認めてくれない場合
会社側の都合で一方的に約束を破られたり、パワハラやセクハラなどの被害にあったりするなど、こうした状況に陥った場合は、退職代行サービスを利用して速やかに退職することが、長期的なキャリア形成や健康を守るために大切です。
当初聞いていた配属先と異なり、通勤時間が長くなった場合
当初聞いていた配属先と大きく異なる場所に配属され、通勤時間が予想より長くなってしまった場合、退職代行サービスの利用を検討すべきです。
例えば、通勤時間に毎日3時間~4時間など取られれば、ほとんどの場合、睡眠時間などを削らなければ勤務できません。長時間の通勤は身体的・精神的な負担が大きく、仕事とプライベートのバランスを崩す原因にもなります。
退職代行サービスを利用する理由として、このような労働条件の悪化は正当性が高いと言えます。会社側も、当初の約束と大きく異なる配属を行ったことへの責任があります。
ボーナスが支給されると聞いていたのに支給されなかった場合
ボーナスを支給すること自体は企業の義務ではありません。
しかし、求人票などに「賞与あり」「賞与◯カ月」といった記載があったにもかかわらず支給されなかった場合、「虚偽の広告または虚偽の条件の提示(職業安定法第65条)」に違反する可能性もあります。
また、就業規則や労働契約書に記載があったのに支給されなかった場合も、違法行為となる可能性は高いです。
聞いていたものと全く違う業務内容だった場合
特に新卒社員の場合、就業規則や労働契約書の難しい内容を正しく理解できず、聞いていたものと異なる業務内容だったとしても知らず識らずのうちにサインしてしまう可能性もあるでしょう。
退職代行サービスを利用することで、感情的にならずに状況を説明し、スムーズな退職プロセスを進めることができます。
パワハラやいじめで悩んでいる場合
新卒社員は特に、職場での立場が弱く、自力でこうした問題に対処して、退職するのが難しい場合があるでしょう。退職代行サービスで、加害者と直接対峙することなく、安全に退職手続きを進められます。
また、パワハラやいじめの証拠収集や、必要に応じて慰謝料請求などを請け負う退職代行サービスも存在します。なお、訴訟問題については弁護士しか対応できないので、弁護士運営または監修のサービスを使うことがおすすめです。
会社が退職を認めてくれない場合
法律上、労働者には退職の自由があり、会社には退職を拒否する権利はありません。しかし、新卒社員の場合、この権利を主張するのが難しく、会社からの説得や引き留めに悩まされることがあります。
退職代行サービスは、労働法に精通した専門家が対応することが多いため、会社側の不当な引き留めや威圧的な態度から新卒社員を守ってくれます。
新卒が退職代行サービスを利用する流れ
新卒が退職代行サービスを利用する流れは以下の通りです。
- 退職代行サービスを選び、無料相談を利用する
- サービス内容と料金に納得したら申し込む
- 必要な情報(勤務先情報、退職希望日など)を提供する
- 退職代行業者が会社に連絡し、退職の意思を伝える
- 退職手続きの進捗状況を確認する
- 退職完了の連絡を受け取る
退職のタイミングや方法に不安を感じる場合は、ステップごとに退職代行業者に質問や相談をすることが大切です。
新卒が退職代行サービスを選ぶ際のポイント
新卒が退職代行サービスを選ぶ際の主なポイントは以下の通りです。
- 運営元の信頼
- 料金の透明性と支払い方法の柔軟性
- 新卒向けのサポート体制の充実度
- 口コミや評判の確認
運営元で選ぶ
退職代行サービスの中には、悪質な業者が紛れている可能性も否定できません。新卒者は社会経験が浅く、騙されるリスクがあるので、信頼できる運営元を選ぶことが大切です。
運営元を選ぶ際は、法人格を持つ企業や労働組合が運営しているか、日本弁護士連合会に登録のある弁護士が関与しているか、運営者情報(住所、代表者名、電話番号)などが登記されているか、などを確認しましょう。
料金で選ぶ
新卒は貯蓄が少ないことが多く、高額なサービスは利用しづらい状況にあります。
料金で選ぶ際は、基本料金が明確に提示されているか、追加料金の有無と条件が明記されているか、分割払いや後払いのオプションがあるか、全額返金保証などがあるかをチェックしましょう。
中には新卒向けに特別プランを用意している退職代行サービスもあるので、そういったサービスも探してみましょう。
※こちらの記事もおすすめ:「安い」退職代行サービスのおすすめ5選!
サポート体制で選ぶ
退職手続きや法的知識に不安を感じやすい新卒者は、手厚いサポートがあることで安心して退職を進められます。
サポート体制を選ぶ際は、LINEやチャットなど新卒者が使いやすい連絡手段があるか、退職後のキャリア相談や転職支援サービスも行なっているか、などを確認しましょう。
口コミや評判で選ぶ
同じく新卒で退職代行サービスを利用した人の口コミが多くあるところを選ぶと安心できます。
ポジティブな口コミとネガティブな口コミ、両方を確認することが大切です。ネガティブな口コミに対する会社の対応を確認するといいでしょう。
また、口コミの信頼性(投稿者のプロフィールなど)を吟味することも重要です。
新卒におすすめの退職代行サービス3選
新卒におすすめの退職代行サービスを3つご紹介します。
退職代行jobs | OITOMA | 弁護士法人川越みずほ法律会計 | |
運営元 | 株式会社アレス | 株式会社5core/労働組合運営日本通信ユニオン | 弁護士法人川越みずほ法律会計 |
料金 | 27,000円〜※労働組合に加入する場合+2,000円 | 24,000円 | 22,000円 |
支払い方法 | 銀行振込(一括)、クレジットカード、Paidy後払い | 銀行振込(一括)、クレジットカード、Paidy後払い | 銀行振込、クレジットカード |
代行内容 | 退職意思の伝達、有給休暇の申請サポート、未払い賃金の請求 | 退職意思の伝達、会社との交渉、有給休暇の申請サポート、未払い賃金の請求 | 退職意思の伝達、会社との交渉、未払い給与・残業代の請求、損害賠償請求、訴訟への対応 |
サービス詳細 | 弁護士監修のサービス、退職届・引き継ぎ書のテンプレート提供、社宅・寮住まいの人向け引っ越しサポート、全額返金保証付き、24時間対応可能 | LINEでの24時間365日対応、弁護士監修のサービス、全額返金保証、退職届テンプレート提供、全額返金保証 | 24時間対応、弁護士による直接対応、全国対応、LINEでのやりとり可能 |
1.退職代行jobs
退職代行jobsは、労働組合と提携している民間企業が運営する退職代行サービスです。
顧問弁護士指導による適切な業務が行われているだけでなく、労働組合との提携により、有給休暇の取得や未払い賃金の請求などの交渉が可能です。
また、社宅や寮に住んでいる人向けの引っ越しサポートもあるので安心できます。
【退職代行jobsがおすすめの人】
- 会社との交渉が必要な人
- 全額返金保証があると安心な人
- 社宅・寮住まいの人
運営元 | 株式会社アレス |
料金 | 27,000円〜※労働組合に加入する場合+2,000円 |
支払い方法 | 銀行振込(一括)、クレジットカード、Paidy後払い |
代行内容 | 退職意思の伝達、有給休暇の申請サポート、未払い賃金の請求 |
サービス詳細 | 弁護士監修のサービス、退職届・引き継ぎ書のテンプレート提供、社宅・寮住まいの人向け引っ越しサポート、全額返金保証付き、24時間対応可能 |
2.OITOMA
OITOMA(オイトマ)は、株式会社と労働組合が共同で運営する退職代行サービスです。LINEで24時間365日受け付けており、急な退職希望もすぐに対応してくれます。
OITOMAは、有給休暇の取得や未払い賃金の請求など、幅広い交渉に対応できます。
行政書士東京中央法務オフィスと提携しており、告訴状の作成代行、セクハラ行為の差止要求、セクハラ行為に対する慰謝料請求など労働問題のサポートも受けられます。(※別途料金が発生する可能性があります)
【OITOMAがおすすめの人】
- 迅速な退職を希望する人
- 会社との交渉が必要な人
- セクハラ被害に遭っている人
運営元 | 株式会社5core/労働組合運営日本通信ユニオン |
料金 | 24,000円 |
支払い方法 | 銀行振込(一括)、クレジットカード、Paidy後払い |
代行内容 | 退職意思の伝達、会社との交渉、有給休暇の申請サポート、未払い賃金の請求 |
サービス詳細 | LINEでの24時間365日対応、弁護士監修のサービス、全額返金保証、退職届テンプレート提供、全額返金保証 |
3.弁護士法人川越みずほ法律会計
弁護士法人川越みずほ法律会計は、基本プランの料金が22,000円と弁護士が運営するサービスとしては安く設定しています。
また、オプションとして有給の消化、給与の支払い請求、退職金の支払い請求、未払い残業代請求、パワハラ慰謝料請求などにも対応してくれます。
【弁護士法人川越みずほ法律会計がおすすめの人】
- 比較的安価で弁護士のサービスを利用したい人
- 未払い問題やパワハラ問題などを抱えている人
- 地方に住んでいる人
運営元 | 弁護士法人川越みずほ法律会計 |
料金 | 22,000円 |
支払い方法 | 銀行振込、クレジットカード |
代行内容 | 退職意思の伝達、会社との交渉、未払い給与・残業代の請求、損害賠償請求、訴訟への対応 |
サービス詳細 | 24時間対応、弁護士による直接対応、全国対応、LINEでのやりとり可能 |
まとめ
新卒でも退職代行サービスを利用することは可能です。
メリットとしては直接会社とやりとりする必要がなく、最短で退職できる点があります。一方で、費用がかかることや転職時に不利になる可能性もあります。
サービス選びでは運営元の信頼性、料金の透明性、サポート体制、口コミなどを確認しましょう。
株式会社Amazia Link
LogsFix編集部
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