公務員は退職代行サービスを利用できる?バックレや無断欠勤は危険!

更新日:

公開日:2024.10.18

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公務員や自衛隊員の退職は一般企業とは異なる法律が適用されるため、退職代行サービスを利用できるかどうか不安な方もいるでしょう。ですが、実際には退職代行サービスを使って退職することは可能です。

この記事では、公務員の退職代行サービス利用時のポイントや注意点、おすすめのサービス、よくある質問について解説します。

公務員は退職代行サービスを利用できる! 

結論としては、公務員も退職代行サービスを利用できます。ただし、「退職者の都合のみで退職時期を決められない」、「弁護士にしか退職代行を頼めない」などの条件があります。

基本的に、公務員は民間企業と比較して退職代行サービスを利用して退職をするのは難しいとされています。公務員の場合、所属によって「国家公務員法第61条」や「自衛隊法第40条」などの各種法律が適用されるためです。

【国家公務員法 第61条】
“職員の休職、復職、退職及び免職は任命権者が、この法律及び人事院規則に従い、これを行う。”

※出典:国家公務員法 | e-Gov 法令検索

【自衛隊法 第40条】
“第三十一条第一項の規定により隊員の退職について権限を有する者は、隊員が退職することを申し出た場合において、これを承認することが自衛隊の任務の遂行に著しい支障を及ぼすと認めるときは、その退職について政令で定める特別の事由がある場合を除いては、任用期間を定めて任用されている陸士長等、海士長等又は空士長等にあつてはその任用期間内において必要な期間、その他の隊員にあつては自衛隊の任務を遂行するため最少限度必要とされる期間その退職を承認しないことができる。”

※典拠:自衛隊法 | e-Gov 法令検索

上記に記載の通り、任命権者の許可が必要なことや、退職時期がケースバイケースである(自衛隊は任務によって退職時期を遅らせられる)こと、労働組合ではなく職員団体に属している(団体交渉権を行使できない)ことなど、民間企業とは異なる点があります。

また、公務員は離職率が低いため、職場の担当者が退職代行サービスへの対応に慣れていない場合があり、本人からの直接連絡を求められたり、対応に慎重になって疑われたりする可能性があるため、その点も想定する必要があるでしょう。

とはいえ、「公務員が第三者に退職手続きを依頼してはならない」という法律はなく、退職代行サービスの利用を禁止されているわけではありません。

公務員が退職代行サービスを利用するなら弁護士が運営するサービス一択

公務員が退職代行サービスを利用する場合、公務員特有の法律や規則を理解し、適切に対応してもらうために弁護士が運営・対応するサービスを選ぶことをおすすめします。

弁護士は他人の法律事務を代理する権限を持っているため、公務員の退職手続きを正式に代行することができます。

公務員とはいえ退職を申し出た人に対して拒否権がないのは民間企業と同様です。しかし、公務員(特に地方公務員)は離職率が一般の企業と比較しても低い傾向にあり、退職代行サービスから連絡が入った際に、拒否される可能性が高いことを想定できます。

そのため、はじめから交渉できる弁護士に依頼することが賢明な判断と言えるでしょう。

ただし、最近では一部の民間退職代行サービスも公務員の退職代行に対応しているケースがあります。

例えば、「やめたらええねん。」というサービスは、民間企業ですが弁護士が公務員の退職代行を受け付けています。このように弁護士に依頼できる民間企業のサービスも選択肢として考えられるでしょう。

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公務員が退職代行サービスを利用した方が良いケース

公務員が退職代行サービスを利用した方が良いケースには、以下のようなものがあります。

  • 退職の意思を伝えても対応してくれない場合
  • 自らコミュニケーションを取ることが困難な場合
  • 退職手続きに十分な時間を割けない場合

退職の意思を伝えても対応してくれない場合

退職の意思を伝えても上司や管理職が無視したり、先延ばしするばかりで適切に対応してくれない場合、退職代行サービスを利用するといいでしょう。

弁護士が客観的な立場から退職の意思を伝え、必要な手続きを進めてくれます。

また、法的な観点からもアドバイスを受けられるので、安心して退職に臨むことができるでしょう。

自らコミュニケーションを取ることが困難な場合

職場環境や人間関係の問題で、自らコミュニケーションを取ることが困難な場合も、公務員は退職代行サービスを利用できます。

例えば、パワハラやセクハラを受けている場合や、精神的に追い詰められている場合などが該当します。こうした状況では、直接上司や同僚と話すことがストレスになり、体調を崩す原因にもなりかねません。

また、年功序列の体質が強かったり、融通が利きにくかったりする職場では、本人が退職を希望しても相手にされない可能性も考えられます。

退職代行サービスを利用することで、直接的な衝突を避けながら退職手続きを進められます。専門家が間に入ることで、自らの権利を守り、冷静に退職手続きを進められます。

退職手続きに十分な時間を割けない場合

業務が忙しすぎて退職手続きに十分な時間を割けない場合も、退職代行サービスの利用をおすすめします。

公務員や自衛隊員の仕事は公共サービスや国民の安全に関わるため、時には残業をしながら職務に当たらなければならないこともあるでしょう。また、前述のように公務員の退職手続きは一般企業に比べて複雑であるため、退職手続きに時間がかかることもあります。

退職代行サービスを利用すれば、これらの手続きをプロに任せることができます。また、退職に関する細かい規則や必要書類なども専門家が把握しているので、漏れのなくスムーズに手続きできます。

公務員が退職代行サービスを利用する流れ

公務員が退職代行サービスを利用する際の一般的な流れは、以下のとおりです。

  1. 弁護士が運営・対応する退職代行サービスを選ぶ
  2. 無料相談や見積もりを依頼する
  3. 退職の意思や状況、希望する退職日などを詳しく伝える
  4. 契約内容を確認し、利用料金を支払う
  5. 弁護士が職場(任命権者)に退職の意思を伝える
  6. 退職に関する交渉や手続きを代行してもらう
  7. 退職日が決まり、正式な退職手続きが完了する

退職代行サービスを利用する際は、最初の無料相談でサービス内容や料金、想定されるスケジュールなどをしっかり確認しましょう。また、追加料金が発生する可能性がないかも事前に確認しておくといいでしょう。

公務員が利用できる退職代行サービス3選

ここからは、公務員が安心して利用できる退職代行サービスを3つ紹介します。

項目弁護士法人みやびフォーゲル綜合法律事務所やめたらええねん。
運営元弁護士法人川越みずほ法律会計フォーゲル綜合法律事務所株式会社熱狂スタイル
料金49,800円55,000円44,000円
支払い方法銀行振込、クレジットカード銀行振込・クレジットカード銀行振込・クレジットカード
代行内容退職意思の伝達、勤務先との交渉、パワハラの慰謝料請求、損害賠償請求、訴訟への対応退職意思の伝達、勤務先との交渉退職意思の伝達、勤務先との交渉
サービス詳細24時間対応、弁護士による直接対応、全国対応、LINEでのやりとり可能、全額返金保証有名弁護士による対応、全額返金保証全国対応、分割払い可能(銀行振込のみ)、LINEでのやりとり可能

弁護士法人みやび

弁護士法人みやびでは、公務員(国家公務員・地方公務員)の退職代行を受け付けています。24時間対応で、LINEやメールで連絡できるので、円滑にやりとりできます。

公務員は55,000円という価格設定で、弁護士の直接連絡、残業代計算、自宅訪問交渉、離職票交渉なども含まれています。

弁護士法人みやびがおすすめの人

法律に精通した弁護士に依頼したい人

有給消化、残業代の請求などの交渉事をすべて依頼したい方

運営元弁護士法人みやび
料金55,000円
支払い方法銀行振込
代行内容退職意思の伝達、勤務先との交渉、パワハラの慰謝料請求、損害賠償請求、訴訟への対応
サービス詳細24時間対応、弁護士による直接対応、全国対応、LINEでのやりとり可能

公務員の退職代行で利用しました。
LINEでの打ち合わせから職場への退職意思の通知まで、スムーズに行っていただき安心しました。
ありがとうございました。

https://g.co/kgs/tvTcEfZ

フォーゲル綜合法律事務所

フォーゲル綜合法律事務所では、公務員や自衛隊など、他のサービスでは対応が難しい職種にも対応しています。また、テレビ番組への出演経験がある弁護士が対応してくれるため、知名度もあります。

特に複雑な労働問題を抱えている人や、社宅からの退去が必要な人などに適しています。また退職後も60日間アフターフォローを受けられます。

【フォーゲル綜合法律事務所がおすすめの人】 

  • パワハラやセクハラなどに遭っている人
  • 現在社宅に住んでいる人
  • アフターフォローが充実したサービスを選びたい人
運営元フォーゲル綜合法律事務所
料金55,000円
支払い方法銀行振込・クレジットカード
代行内容退職意思の伝達、勤務先との交渉
サービス詳細有名弁護士による対応、全額返金保証

やめたらええねん。

退職代行サービス やめたらええねん。は、民間企業が運営している退職代行サービスです。「やめたらええねん。」では、公務員の退職代行を弁護士が直接対応しています。そのため、民間企業のサービスであっても、安心して利用できます。

公務員向けの料金としては比較的安価な料金設定となっています。また、対面とオンラインどちらでも面談を実施しているので、忙しい合間や大阪から遠い地域に住んでいる方でも利用しやすいでしょう。

やめたらええねん。がおすすめの人

できるだけ費用を抑えたい人
オンラインで面談を行いたい人
関西圏に住んでいて対面で会いたい人

運営元株式会社熱狂スタイル
料金44,000円
支払い方法銀行振込・クレジットカード
代行内容退職意思の伝達、勤務先との交渉
サービス詳細全国対応、分割払い可能(銀行振込のみ)、LINEでのやりとり可能

公務員がバックレるのは危険!

公務員がバックレ(無断欠勤)をすると、懲戒処分の対象となるので避けなければなりません。人事院の規定によると、無断欠勤の日数に応じて次のような処分が科されることがあります。

  • 10日以内:減給または戒告
  • 11日以上20日以内:停職または減給 
  • 21日以上:免職または停職

参考:人事院

特に21日以上のバックレは「懲戒免職」という重い処分につながる可能性があります。懲戒免職になると、退職金が支給されないだけでなく、2年間は公務員として再就職できなくなります。

将来の就職にも悪影響を及ぼす可能性があるため、バックレは避けるべきでしょう。退職代行サービスを通じて正式な手続きを踏んで退職することが大切です。

公務員における退職に関するよくある質問

公務員の退職に関しては、一般企業とは異なる規則や手続きがあるため、疑問に感じる点も多いでしょう。

ここでは、公務員の退職に関してよくある質問とその回答を紹介します。

Q.公務員は退職代行サービスを使えない?

公務員でも退職代行サービスを利用できます。

しかし、民間企業や労働組合が運営する退職代行サービスの多くは公務員を対象外としているため、利用できるサービスは限られています。

公務員が安心して利用できる退職代行サービスは、基本的に弁護士が運営するものに限られます。

なぜなら、公務員の退職手続きが一般企業とは異なる法律や規則によって定められているからです。弁護士は法律の専門家として、公務員の退職手続きを適切に進めることができます。

ただし、一部の民間退職代行サービスでも公務員に対応しているケースがあるので、事前に確認することをおすすめします。

Q.公務員は即日退職できる?

公務員が即日で退職するのは一般的に難しいですが、条件が整えば可能性はあります。公務員の退職には任命権者の承認が必要で、通常はある程度の期間を要します。

ただし、以下の2つの条件を満たせば、実質的な即日退職が可能となります。

  1. 任命権者から退職の承認を得ている
  2. 退職日までに必要な日数分の有給休暇が残っている

これらの条件を満たしていれば、退職の承認を得た後すぐに有給休暇を使って出勤しないことで、即日退職できます。ただし、自衛隊など一部の公務員は、任務の都合で即日退職が認められないと法律(自衛隊法第40条など)で定められているので注意が必要です。

Q.公務員が弁護士以外の退職代行サービスを使うとどうなる?

公務員が弁護士以外の退職代行サービスを利用すると、トラブルに巻き込まれる可能性が高いです。民間企業が運営する一般的な退職代行サービスは、公務員特有の法律や規則に対応できない場合が多いです。

以下のようなトラブルが起こる可能性があります。

  • 退職手続きが適切に行われず、退職が認められない
  • 退職に関する交渉が法的に無効となる
  • 退職代行サービスの事業者が非弁行為(弁護士でない者による法律事務の取り扱い)で訴えられる

こうしたトラブルを避けるため、公務員が退職代行サービスを利用する場合は、必ず弁護士が運営するサービスを選びましょう。万が一トラブルが発生しても、法的な対応が可能です。

安全かつ確実に退職するためには、日本弁護士連合会HPに掲載されている本物の弁護士による退職代行サービスの利用を検討しましょう。

まとめ

公務員も退職代行サービスを利用できますが、弁護士が運営するサービスを選ぶことがおすすめです。パワハラやセクハラなどで退職の意思を伝えにくい場合や、公務によって手続きに時間を割けない場合に有効でしょう。

退職代行サービスを利用する際は、サービス内容や料金を十分に確認し、自分に合ったものを選びましょう。絶対にバックレ(無断欠勤)は避け、正式な手続きを踏むことが大切です。

公務員特有の規則を理解したうえで、安全かつ確実に退職するためのサポートを弁護士から受けてください。

株式会社Amazia Link

LogsFix編集部

本記事はLogsFixを運営する株式会社Amazia Link編集部が企画・監修を行いました。